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【オンライン砥部焼講座vol.4 】日本の伝統工芸体験、台北で アフターコロナは愛媛・砥部へ

日本の伝統工芸品で愛媛県砥部町で生産される磁器「砥部焼き」の絵付けを台湾で体験するイベント「オンライン砥部焼講座」が7月22日、台北市中山区の台北市進出口商業同業公會(IEAT)で開催され、会員企業の家族など20人が参加した。

同イベントは砥部焼の台湾でのPRを目的に昨年から、砥部焼販売協同組合(砥部町)が主催し、MOBURU+をプロモートする愛媛県の「MOBURU CORPORATION(モブルコーポレーション)」と台北市のコンサルタント会社「丸虎国際顧問有限公司が企画・運営。IEATでの開催は4回目となる。

IEATは日本の商工会議所に相当し、約6000社が加盟する台湾最大の貿易組合。台北中心地の同会ビルと砥部焼観光センター炎の里内の千山窯(砥部町)をオンラインでつなげた。

参加者たちは動画やテキストを見て、砥部焼の概要を学んだ後、聖カタリナ大学に留学している台北市出身の陳郁涵さんのレポートで千山窯の工房内部を見学。陶工がろくろを使って磁器を造り出すシーンが映し出されると「オーッ」と歓声を上げ、盛り上がった。

絵付けをする素焼きの蕎麦猪口はあらかじめ砥部焼販売協同組合から送られ、絵具や釉薬は千山窯から送られた原料のデータをもとに台湾で調合された。参加者たちは会場スクリーンに映し出された千山窯の藤野明紀常務、絵付け師・渡辺隆さんの説明や手ほどきに見入り、通訳を介して質疑応答。スクリーンという窓を通して窯元を覗き、陶工たちと対話しているような臨場感を楽しみ、思い思いの絵付けに没頭。完成すると一人一人、会場に設置されたカメラを通して藤野常務や渡辺さんに見せ、評価と対話を楽しんだ。

参加者たちは「とても楽しい。コロナ収束後はぜひ、愛媛の砥部を訪ねたい」と観光や交流に意欲を見せた。

絵付けされた作品は千山窯のデータをもとに台湾の陶芸家、張美雲さんの窯で焼成され、「オンライン砥部焼講座修了証」とともに参加者に届けられる。

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黒田仁朗
黒田仁朗
著書:「山折哲雄の新・四国遍路」(PHP研究所)、「ゆすはら物語」(東海教育研究所) 。元産経新聞記者。 著書:「山折哲雄的新・四國遍路」(PH研究所)、「檮原物語」(東海教育研究所)。前產經新聞記者。